残業代を取り返せ〜その1〜ブラック企業からの脱出

働き方

 ブラック企業にお勤めの皆さん、こんにちは。私は15年ほどブラックな環境に身を沈めていました。この場所で、起きたことを忘れないように(忘れないですけど)書き記しておきます。結果として私は会社から抜け出し、多額の残業代を取り返すことに成功しました。弁護士経由で解決した事案ですから、すでに和解は成立しております。このブログを見ている社畜の皆さんの手助けになれば幸いです。

 皆さんの働いている企業でも似たようなものだと思いますが、私の勤務していたC社では以下のようなことが常習化していました。

  1. 残業代は出ない
  2. 休日手当も出ない
  3. 1日14時間くらいの労働時間
  4. 月の休日は3日から4日
  5. 年間休日は80日くらい
  6. 繁忙期は7時から0時くらいまでの勤務が何日も続く
  7. 電車で帰れないから車(社用車ではない)が必須
  8. ガソリン代や交通費は出ない
  9. 代表取締役が愛人を社員にする
  10. 代表取締役&愛人に取り巻きができる
  11. 愛人&取り巻きが権力&金を持つ
  12. 怪文書が出回る
  13. 取り巻きが飲み歩いて社員が車で送迎をする
  14. 飲み代を社員が自腹で負担する
  15. お気に入りの大学生アルバイトは社員並みの給料
  16. お気に入り社員&お気に入りバイトが付き合うとこっそり報奨金が出る
  17. 大学生アルバイトが社員の批判をすることが当然になる
  18. 深夜の会議が常習化
  19. 給料が遅延
  20. 給料日が変わる
  21. 年賀状は強制
  22. 個人利用のガソリン代、書籍代、飲食代の領収書を会社に提出するよう求められる
  23. ボーナスの一部を現金でキャッシュバック
  24. そのお金で社長&取り巻きが豪遊

 数え上げたらキリがありません。まあ、ブラックあるあるなんだと思います。思い出したら付け足していきます。

 当時、社内での売り上げは私が1番だったと自負しています。年商2億〜3億くらいの中小企業です。当時は部署が7つありましたが、私の管轄で7,000万くらいの売り上げを出していました。しかし、社内での扱いはひどいものでした。


 ロバを連れている老父婦の話をご存知でしょうか。この話は、トヨタの定時株主総会の壇上、豊田章男社長が語ったことで有名になりました。

「ロバを連れながら、夫婦二人が一緒に歩いていると、こう言われます。
『ロバがいるのに乗らないのか?』と。

また、ご主人がロバに乗って、奥様が歩いていると、こう言われるそうです。『威張った旦那だ』。

奥様がロバに乗って、ご主人が歩いていると、こう言われるそうです。『あの旦那さんは奥さんに頭が上がらない』。

夫婦揃ってロバに乗っていると、こう言われるそうです。『ロバがかわいそうだ』。

 この話は、豊田社長がマスコミに向かって言いたかったことです。何をしても、何を言っても、批判的な記事だけを報道するマスコミに対して、です。

 この話を聞いて、思わず目頭が熱くなりました。豊田社長と私を並列に並べるわけではないのですが、退社をした1番の理由が「何をしても批判される」から、だったからです。

昨年よりも成果が出なかった(と言っても社内では1番)場合、『成果が出ていない』

成果が出てくると『そのやり方は会社の方針ではない』『会議で決まったやり方ではない』

会議で決まったやり方をすると『報告がない』『事前に根回しが足りない』『〜に相談をしていない』

報告・相談をすると『フォーマットが違う』『時間帯がおかしい』『メールじゃなくて電話だ』

『外様(とざま)に給料は出せない』と会議で言われ続けました。私が中途採用だったからです。

これに10年以上耐えました。


私が退社を決意したのは、友人から「うちで働かないか?」と誘われたからです。

 これを逃したらもう次はない、と思い、恐る恐る代表取締役に「体調がどうしても悪いです。辞めます。」と伝えました。

 「体調が悪い」はまんざら嘘ではありませんでした。たまったストレスを吐き出すため、私が選んだのは深夜のドカ食いでした。帰りにコンビニにより、いつも2,000円前後、お惣菜などを買って食べていました。アルコール摂取量も増えていました。一升瓶を3日程であけていました。寝付きも寝起きも悪かったし、いつも社用携帯が鳴っているような幻聴に悩まされました。

 退社を伝えた後は、社内の監視がきつくなりました。社内資料を持ち出さないか、顧客におかしなことを言っていないか、常に取り巻きに監視されながら働きました。最後の出社の日も、帰った時間は2時くらいでした。


 さて、代表取締役に確認しませんでしたが、「退職金はいつかな?」と思っていました。そうですね・・・最後の最後まで私がバカでした。代表が退職金を払うことはありませんでした。ふつふつと、心の奥底から、何かが上がってくるのを感じました。

 15年働いて会社に大きな利益をもたらしても、40半ばで結局年収は額面500万程度でした。そこからボーナスの一部を代表取締役にキャッシュバックし、取り巻きや大学生アルバイトの飲食代を払わされ、ガソリン代を払い、奨学金と家賃を払っていました。もちろん貯金はありませんでした。

 ある日、検索してしまったのです。

ブラック企業 退職金

のキーワードで。そこで見つけたのは「弁護士に依頼する」という選択です。人生で弁護士の世話になったこと、ありますか?私はありません。その日から、さまざまなブログ、弁護士のサイトを見まくりました。

そして私は決断したのです。

戦おう

彼らはもう同僚ではない
彼らはもう仲間ではない
彼はもう代表取締役ではない
誰に怒鳴られても恐れることはない
もう失うものもない

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